デジタル放送の先行きについて
もう一年以上前にデジタル放送に関する7つの問題を挙げたことがある。
地デジなどデジタル放送に関する問題一覧 - 関西アニメ番組情報(新番組・旧番組)
その7つの内、問題が解決したといえるのはたった1つである。
(1)2011年7月24日にアナログ放送を停波出来るか?
○ 停波完了(東北3県を除く)
(2)B-CASの問題(暗号化放送をいつまで続けるか?)
× 相変わらず無料放送も暗号化
(3)ダビング10について(過剰な規制について)
× ずっと続いてる
(4)周波数問題(余った周波数を有効利用できるのか?)
× 余ったVHFは訳のわからぬ携帯マルチメディア放送というのを
ドコモ主導でするらしい。意味なし。
(5)地方局問題(いつまで県単位で放送局を維持するのか)
× 一向に変わらず。現在一部世帯のみ視聴可能な
BSの難視聴放送(東京の地上波が見られる)を
全部解放すればいいだけなんですが。
(6)BML問題(独自言語をいつまで使うのか?)
× 絶望的。システムは最初の制度設計が
いかに重要かということを認識させる事例。
(7)配信問題(ネットなどでの放送コンテンツの再配信はどうなるか?)
× NHKオンデマンドも鳴かず飛ばず。
私はアナログ停波は不可能だと思っていたので、
総務省が断固実施したことに実は驚いている。
停波直後はいろいろとサポートセンターの電話が鳴りっぱなしとか
いろいろな問題があったが、今は落ちつている。
停波直前は小型テレビと簡易チューナの売上がすごかった。
テレビの視聴率は年々低下しているが、
とはいってもテレビがない生活というのは厳しいということなのだろう。
まだテレビはまだ生き残る道があるのだ。
しかしこのままでは、様々な問題を抱えたデジタル放送が
緩慢な死へと突入することは目に見えている。
テレビの番組を面白くするといった作り手側の問題も重要だが、
もっと大きな枠組み・制度改革を
国・メーカー・局が一体となって進める必要がある。